おもしろかった安価スレやあんこスレを中心に、やる夫スレのまとめをしているブログです

2018/07/17(火)
1707 : ◆jPhj0E6dTg :2018/07/10(火) 20:02:58 ID:XHPBmDHR
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【4】
 ハッシュは間に合わなかった。
 聞き覚えのない発砲音が響き渡り、駆け足から全速へと切り替え、それでもなお間に合わなかった。
 彼がそこへ辿り着いた時、そこにあったのは、コンテナの上を人並み外れt跳躍力で逃げ去る影と、
倒れ伏し、足から血を流しながらも追いすがろうと手を伸ばす新人の姿であった。

「報告。犯人はコンテナの上を飛び去っていった。先の報告と通り、新米が撃たれてる。至急救護を」
「了解。既に送っている。……何だコイツは、足に羽でも生えてるのか?……チッロストした。ドローンを振り切りやがった」

 そんな通信を背後に、ハッシュは応急手当を行っていた。品質の良い医療キットに従えば、例え素人でも応急処置は可能である。
 手際よく手当を行うハッシュに新人が絞り出すように声を上げた。

「すみません、失敗しました……なんか、手違いでこっちに下ろされた荷物を取りに来たって寄ってきて……
そんで正式な手続きが無いと無理だって言ってたら、切れて来やがって……」
「そりゃ不運だったな……続けてくれ。意識を飛ばすな」
「うす、そんでそいつの特徴は……」



 襲撃からしばらく後、ハッシュは呼び出された。

「やぁ、ハッシュくん。字を」
「覚えないっすよ」
「平常運転で何よりだ」

 非識字であるハッシュに字を覚えさせようとしている彼は北区の代表であるリボンズ・アルマークである。
 大船島で最も強い勢力が北区とされているという事を踏まえれば、彼がどれほどの権力を握っているのかは想像に易いだろう。

「さて、先の事件のことだけどね。報告書の通りに降ろされた荷物を改めさせてみたら、面白い事実が発覚したよ」
「……何があったんスか?」
「南区の港に降ろされるはずだった荷物が見つかった。まあそれ自体は珍しいことじゃない」

 大船島は正規不正規問わず、いくつもの荷船とそれが発着する港が存在する。きっちりと管理はされているものの、
ヒューマンエラーはつきものであり、多少の誤配送や経路の混乱はつきものだ。
 もちろん、それぞれの港で速さや安全度、チェックの厳しさ等が異なるため、多少困ったことになるが……、
それぞれがそれぞれの信用と信頼を賭けてやっているのだ、多少誤りがあったとしても荷物は問題無く届くものだ。そう――。

「中身は何だったんスか?」
「サイバーアーム、リム、トルソ……まあ全身一式。ただ問題があってね……それらの密輸用容器に、
分解されたアサルトライフルが等分されて入っていたんだよ」

 ――ここ大船島に置いて、違法な物品で無ければ、の話だが。
 この大船島は、あらゆる意味で微妙なバランスで浮かんでいる。
 それは大海原に浮かんでいる船だという物理的な意味合いもあるし、”上”の勢力争いと言った政治的な意味合いもある。
 ともあれ、そういった理由で大船島では強力な装備の持ち込みを禁じられている。当然アサルトライフルもその一つだ。

「ずいぶんな過剰梱包っスね」
「だねぇ。中古品のサイバーみたいだけど、銃のウン十倍は高く付くんじゃないかな。
そして、そうまでして持ち込みたかった物を、よりにもよってうちに運ばれたから焦って、てところかな……」

 最も大口である北区はそれ相応にチェックが厳しい。
 無論、他の港がずさんというわけでは無いが、それでも後ろ暗さがあれば、過剰に反応してしまうだろう。
 実際、そのまま放置されていれば、発覚されていた可能性は高い。

「大船島は自由だが楽園ではない。……って君に言うまでもないか。
そんな不届き者を放って置けるほど僕もこの島も……そして”上”も寛容ではない。わかるね?」
「うっす、どうするんスか?」
「見敵必殺、違反者にはその報いを……って言いたいんだけどね。君以外のメンバーがちょっとね……」

 リボンズは権力に相応しい戦力を抱えている。
 中には本土に寄越せと突かれるような人材も居るほどだ。
 だが、それは当然無尽蔵ではないし、失うことも有れば、対応に取られて手が足りなくなることもある。
 腕利きの人材が必要となれば尚更だ。

「狂三くんの手も借りたいんだけど、確か彼女は……」
「置き手紙とメールを残して、留守にしてるっス」
「ハッシュくん、字覚えない?」
「読み上げソフトもありますし……」

 リボンズにとってハッシュは取り返しのつかない駒ではないが、強く、そして惜しい駒だ。
魔法使いのように替えの利かないものではないが、腕が利き、性格も良く、顔も名も通っている。
字を覚えてくれないという欠点を除けば、高く纏まった良い駒であろう。
 少なくとも、無駄なリスクを背負わせたいとは思わない。

「なら仕方ないか。……ハッシュ君、どっちがいい?」

 そうして少し間をおいて、リボンズは選択肢を提示した。

「ならそうっスね、こっちで……」

 こうして、北区の名物警備員、ハッシュ・ミディは動き始めるのであった。

1708 :梱包済みのやる夫:2018/07/11(水) 19:05:38 ID:2dA+5fiU
ttp://bulkyaruo.sakura.ne.jp/test/read.cgi/BUL/1525863841/2912
キャラ案ありがとうございます!!残念ながら採用は出来ませんでしたすいません…

1709 :梱包済みのやる夫:2018/07/11(水) 19:08:21 ID:2dA+5fiU
ですが出来ればどこかで出そうと思っています。本当に素敵なキャラ案ありがとうございました!!



1710 : ◆jPhj0E6dTg :2018/07/11(水) 19:37:29 ID:raFHVIwm
あらら、残念です。まあ使いにくいキャラだろうし仕方ない仕方ないー
中々魅力的なメンバーですが多人数、大変でしょうが頑張ってくださいねー

1711 : ◆jPhj0E6dTg :2018/07/11(水) 20:47:52 ID:raFHVIwm

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【5】

「おう、おっさんがタナカ・サンだな?地味な格好してるなぁおい!」
「元気の良いランナーだろう?」

 奉太郎は、この不良在庫がと内心唾を吐きつつも、そんな事はおくびにも出さずに言い放った

「ええ、そうですね。ところで奪還とは時には交渉が必要になると思いますが?」
「はっはっは」「はっはっは」
「はっはっは、なんだ楽しそうだな」

 二人が笑い合うのを見て、賢久は笑った。それはそれは清々しい笑顔であった。

「依頼の報酬は安くしておいてやろう。仲介料は変わらんが」
「いえいえ、このくらいは構いませんとも」

「それで、彼が例の?」「……能力は有る」「ははぁ、魔法使いというのは賢いものだと思っていましたし、名は体を表すと言いますが……
いやはや先入観というのはいけませんね」「……そうだな」と、やり合うのはそこそこに、奉太郎は賢久の紹介を始めた。
 ミツハマの首輪付きであること、能力だけはあること、そして、犯罪者SINを持っていること……。

「そういうわけだ。分かっているとは思うが……」
「ええ、例えば彼が失敗した時、私は彼を否定しきれないと。まあ今回に関しては問題ありませんとも」
「切羽詰まってるようだな。まあ(どうでも)いいが。……それとそいつはあくまでミツハマのものだ。
何をやらかすかは聞いてはいるが……分かっているな?」

 田中は「もちろんです」と奉太郎との会話を切り上げ、実際に動くこととなる賢久へと向き直った。


 賢久はソイバーを貪っていた。


「……依頼料は安くしておいてやろう。なに、気にするな。こちらの懐は傷まん」
「では、代わりに渡しにも一本頂けますか?」
「……持っていけ」

 賢久はそこではじめて、こちらの視線に気がついた様な顔をすると、

「お、ほらよ! こっちの新作フレーバーは結構イケるぜ」

 と、ソイバーを投げ渡してきた。
 田中はソイバーを顔面に受けながらも、なんとか手にして、一口。
「あ、わっりい」という謝罪と共に口にしたそれは、賢久の評に違わない、中々の味であった。

「ふぅ……お茶が欲しくなりますねえ」
「あ、俺も俺も」
「1杯5新円だ。というかお前、そういうノリだったか?」

「たけぇよ」「こういうのは基本ですよ?ああ、彼の分も」「お買い上げありがとうございます」と、
素直な流れで場は成立し、お茶がカウンターから差し出された。

 そして、テーブルを挟んで田中と賢久が対面する。

「さて、お仕事のお話をしましょうか」
「もがもが」
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